日本酒の賞味期限・製造年月日について

日本酒の賞味期限や製造年月日を気 にするお客様が、増えています。
また 賞味期限が記載されていないと おっしゃるお客様もおります。

賞味期限

【製造年月日】

日本酒は一年の消費(販売)量を予測して、一定の季節にまとめて醸造(最近は、四季を通して醸造する蔵元も有りますが、ほとんどの蔵元は11月~5月の間に酒造りを行います)します。醸造されたお酒は、生のまま瓶詰めされた物が「しぼりたて」「荒走り」と言われ販売されていますが、その他のお酒は、ホーロータンク、斗瓶、一升瓶などに保存され出荷を待ちます。
出荷直前、お酒は瓶詰めされラベルを貼られた時点ではじめて製造年月日が記載されます。そう 瓶詰め日(瓶詰め貯蔵の物は蔵出し日)が製造年月日になるのです。その間、数ヶ月から数年です。

賞味期限
日本酒に賞味期限の期された物を見たことが在りますか?
たまに見かけることが在るかもしれませんが、ほとんど日本酒には賞味期限がありません。保存方法によって賞味期限(美味しく飲める期間)は、かわってきます。例えば、真夏に日本酒を一時間直射日光に当てると日光着色・日光臭が生まれます。その時点で賞味期限切れです。反対に同じ日本酒を箱に入れ紫外線をカットし、摂氏3度の冷蔵庫に保存すると3年経っても美味しく飲める時も在ります。最近、一部の蔵元さんでは賞味期限を1年から半年にするところがでて参りました。当店では、冷蔵貯蔵品を除き、大体1年(夏期の常温在庫は除く)を目安に店頭より撤去しております。少量ですが当店冷蔵庫で、3年~5年熟成ものを保存しています。1年前や2年前のお酒もおいてます。店主の趣味の世界でもあり、賞味期限が気になる方には一切お勧めしておりません。(2019年)

近年、日本酒の販売量が落ち込み、蔵元には前年・前々年の在庫がタンクに残ると言う事が多々あるらしいです。蔵元は新酒に古酒を混ぜ、昨年と味が変わらないようにブレンドしてるのが現状なのでしょうか・・・。(昨年末、ある蔵元の純米酒のきき酒をしました。例年に比べ凄く旨くなってるではありませんか!絶賛してお話を聞くと前記の様にブレンドしたようですが、3年物のお酒の熟成がとても良く蔵元さえも感心したそうです。)(平成18年2月15日追加)

【ある造り酒屋の話し】

麹室(製麹のためにつくられた専用の部屋)の改修の時 麹室(こうじむろ)の壁の中から数十年以上も前の一升瓶が出てきて、味をきいてみると日本酒が熟成し古酒となっていた。美味しく飲める味だったらしい。との事でした。

【当店の保存状況】

当店では、無濾過酒、生酒、生詰め酒、しぼりたて、活性清酒を専用冷蔵庫にて保存しております。また、一部の大吟や純米吟醸の日本酒専用冷蔵庫(紫外線カットのガラス扉+設定温度3~5度)へ保存しております。また平成21年より店内の蛍光灯を紫外線カット(75%)のものに全て変更(一部LED)しました。
・先日(平成15年10月10日)、5年前の金鹿(灘酒造)有機米仕込み純米酒が残り1本となりましたので、(不良在庫化したのがホントの話です)開栓しきき酒をしました。何と!旨いではないですか!(冷蔵貯蔵です)酒の色はやや黄金色になっていましたが、ボディーのあるしっかりとしたお酒が、口当たりのよいまろやかな純米酒へと変身していました。これなら開栓せずに売ればよかった・・・。と後の祭りでした。(^^;
・新聞に賞味期限や消費期限を消費期限に統一して・・・・。の記事がありました。日本酒の場合どうなるんだろうと心配しました。と言うより、当店冷蔵庫の奥底の段ボール箱の中にある金賞受賞酒の心配でした。(2008/02)

地酒専用冷蔵庫

日本酒のブレンド
蔵元さんは、その年に出来たお酒をそのまま販売する事は少なく、多くの造り酒屋さんは、前の年に造ったお酒とブレンドして味や成分の変化が無いようにして販売します。これは、日ごろ飲んで頂けるお客様に味が変わったと言われないように相当苦労してブレンドされてるようです。同じ様に造られた酒でも、仕込みのタンクが変われば微妙に味が違うため、ブレンドして調整後出荷してるようです。ウイスキーやシェリ-酒では有名ですが、日本酒やワインでも日々ブレンドして調整されてると思います。日本酒のブレンド技術には素晴らしい物が有ると思っています。BY(製造年)表示があるものものは、仕込みタンク間のブレンドのみで違うBY酒とのブレンドはありません。

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